リモート通訳とは? 利用するメリットと注意点について解説
新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の感染拡大に伴い、イベントや展示会がオンラインに切り替わるケースが増えました。
Web会議やオンラインイベントが一般的となりつつある今、ニーズが高まっているのがリモート通訳です。
海外企業との会議やセミナー受講、研修などをオンラインで行う際に、通訳者へ依頼することを検討している担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、リモート通訳のサービス内容を中心に、利用するメリットと注意点を詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.リモート通訳とは
- 2.リモート通訳を利用するメリット
- 2.1.①通訳者が来社するコストや手間を削減できる
- 2.2.②通訳者がどこにいても依頼できる
- 2.3.③感染症対策につながる
- 3.リモート通訳を利用する際の注意点
- 3.1.通信トラブルが発生する場合がある
- 3.2.音声トラブルが発生する場合がある
- 4.まとめ
リモート通訳とは
リモート通訳とは、会議やイベントの場に通訳者が立ち会わずに、クラウド上で通訳を行うサービスのことです。
通訳には、逐次通訳・同時通訳・ウィスパリング通訳などの種類があります。リモート通訳では逐次通訳と同時通訳を実施します。
▼通訳の種類と特徴
特徴 |
|
同時通訳 |
発信者の話した内容を即座に通訳する |
逐次通訳 |
発言者の話を区切りごとに通訳する |
ウィスパリング通訳 |
通訳者が聞き手の側で囁くように通訳する |
リモート通訳の具体的な流れは、下記のイメージ画像を参照してください。
通訳者は会議の場へ同席せずに、Web会議システムにログインしたうえで通訳音声をプラットフォームから送ります。また、プラットフォームを使用しない場合、ZoomやWebexなどのWeb会議システムの通訳機能を利用して、通訳音声を送ることも可能です。
リモート通訳を利用するメリット
リモート通訳を利用することで、企業にはさまざまなメリットがあります。
ここでは、リモート通訳を利用する3つのメリットを紹介します。
①通訳者が来社するコストや手間を削減できる
リモート通訳を利用することで、通訳者に現地へ来てもらう際の交通費や宿泊費などのコストを削減できます。
また、リモート通訳ではWeb会議システムを利用するため、専用機材の準備・回収の手間もかかりません。さらに、通訳スペースの設置や会場設営の準備も必要ないため、担当者の業務負担の軽減も期待できます。
②通訳者がどこにいても依頼できる
通訳者の居場所にかかわらずに仕事を依頼できる点もメリットの一つです。
対面通訳の場合、通訳者は指定された会場へ行かなければなりません。そのため、遠隔地から通訳者を呼び寄せることが難しいという難点があります。
一方、リモート通訳に必要なのはインターネット環境とパソコン、タブレット、スマートフォンなどの端末のみです。そのため、通訳者がどこにいても、場所を問わずに仕事を依頼できます。
③感染症対策につながる
リモート通訳の利用は、感染症対策の面においても利点があります。
コロナ禍といわれる現在も、会議やセミナー、研修などの実施は必要です。しかし、一箇所に人が多く集まれば、それだけコロナの感染リスクが高まります。
対面通訳は、発言者の背後で通訳するため、適切なソーシャルディスタンスを保つことが難しい場合があります。リモート通訳であれば、現場に通訳者を配置する必要がないため、会議に参加する従業員だけではなく、通訳者の感染リスクの軽減にも貢献します。
リモート通訳を利用する際の注意点
さまざまなメリットがあるリモート通訳ですが、利用する際の注意点もあります。
会議をスムーズに進行するためには、事前準備や対策を行うことが重要です。
通信トラブルが発生する場合がある
リモート通訳はクラウドを利用してサービスが提供されるため、企業側と通訳者側、双方のインターネット環境が安定していなければいけません。
インターネット環境が不安定な場合、会話が途切れてしまったり、通訳者とうまく連携が取れなかったりすることがあります。対策として、事前にWi-Fi回線の安定性を確認する、リモート会議中は有線LANを使用するなどの方法が挙げられます。
ただし、万全の準備をした場合でも、次のような予期せぬミスやトラブルが起こることがあります。
▼不安定なインターネット環境で起こり得るミスやトラブル
- 通信状況が不安定になり、会議の様子が通訳者に伝わらない
- 通訳者の音声が途切れて送信されてしまう など
音声トラブルが発生する場合がある
リモート通訳中に音声トラブルが発生することがあります。
たとえば、音声トラブルによって通訳者の周りで雑音が流れてしまうと、参加者の集中力が削がれてしまいます。
リモート通訳中に起きてしまう音声トラブルには、以下が挙げられます。
▼リモート通訳中に起こり得る音声トラブル
- 企業側の参加者がマイクのミュートを忘れてハウリングが起こる
- 通訳者が業務に集中するあまり、マイクのオン・オフの切り替えを間違えてしまう
- 言語チャンネルを間違えてしまう
通訳エージェントを選定する際は、これらのトラブルを想定した対策が取られているか確認することが重要です。
まとめ
この記事では、リモート通訳について以下の内容を解説しました。
- リモート通訳とは
- リモート通訳を利用するメリット
- リモート通訳を利用する際の注意点
リモート通訳の利用により、通訳者の交通費や宿泊費などのコストのほか、担当者の業務負担を軽減できるメリットが期待できます。
また、Web会議システムの利用により感染リスクを抑えられるため、コロナ禍の会議・セミナー・研修を実施する際も役立ちます。
一方で、リモート通訳中には、通信トラブルや音声トラブルが発生する可能性があります。そのため、通訳エージェントの選定時は、トラブルへの対策やサポート内容の確認が大切です。
『インターグループ』では、欧米言語やアジア言語など、さまざまな言語に対応しており、洗練された通訳品質を提供いたします。企業における会議や研修だけではなく、医学会や投資家向けセミナー、国際会議など、さまざまな状況での通訳実績が豊富です。
さらに、リモート通訳でのオプションサービスとして、インターネット環境が安定した通訳センターを全国に配置しているほか、急なトラブルが発生した際にすぐにサポートに入れるように、エンジニアによるモニタリングをつけることも可能です。
リモート通訳の詳しい情報は、下記のフォームからお問い合わせください。